2013.01.24
青い車
筋☆3 エンタメ度☆2.5 音楽☆4 画面☆3.5 感動度☆3 思考度☆3.5
原作はよしもとよしともの漫画、音楽担当に曽我部恵一を起用。
ARATAが演じるアマチュアDJが、彼女(麻生久美子)の高校生の妹(宮﨑あおい)と関係を持つ。
それを告げられる麻生久美子は翌日交通事故で死ぬ。以上。
あらすじは異常に簡単。
姉妹とも、主人公に恋愛関係なり、身体のふれあうことなど、いつも何かをさりげなく求めている。
それを報いることができるかどうかすらわからない主人公の孤独な姿があった。
それゆえ心を固く閉ざした主人公の内面的な心境の描写が多く、
飛び石みたいに時系列に逸らし、理解し難いところも多く見受けられる。
例えば少年時代のARATAが出てくる場面や、自分の首つり自殺をみんなが笑うくだりなど。
潜在意識の描写が盛り込まれてる。とにかくサブカル系要素満載。
人と電話しながら4回繰り返して見てたけど、あらすじいのほか、ほとんど掴めない。
でもなんだか雰囲気的にいい。
若干気取ってる感があるけど、嫌じゃない。
こういう淡々と進行している映画を飽きさせることなく撮ることこそ、日本映画の強みかな。
筋は至って平凡な出来事で、のろのろとしたテンポで進行され、
セリフも少ないが、静けさの中にいつもその掴めない何かを観客に力強く訴えかけている。
余白が観客のために残されて、自分の身に起きた体験で補うのだ。どこにもいそうな小市民たちの日常細事の欠片のかき集めに見えるが、
そんな些細な事こそ、観る側に心地良さを与えていると思う。
悲しみも喜びもさり気なくささやきのように語られているものの、
その一瞬こそ、心の底までしみじみ伝わるのだ。
留言列表