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2013.03,10
おおかみこどもの雨と雪
筋☆3.5 エンタメ度☆3.5 音楽☆4 画面☆4 感動度☆4 思考度☆3
人間と狼の間にあいのこができたという異種結合譚。
オオカミ男である父は狩りの本能に駆られて、常に自分を危険に晒すため、早くも亡くしてしまった。
人間の母は女手一つで山里で子供二人を育ち上げる、
前半がラブストーリーで後半が子育て物語という感動モノの構成になっている。
高木正勝担当の音楽が身にしみるほど良かった。映像と相まって最高に感動した。
雪の森で走る母子三人のシーンが特に好き。
もともと気の弱かった弟の雨はその後のアクシデントで野性が目覚め、たくましくなったが、
おてんば娘の姉の雪は同級生の人間の男の子に淡い恋心を持ち、人間の前では決して狼になるまいと願っている。
その細かな心理の変化が的確に描かれていて、
アニメなのに実写の芝居以上に心の表現が現れ、素晴らしいと思う。
あと、幼い雨が母に向かう「大丈夫して」とねだる仕草が可愛いくて、僕の印象に残るシーンだった。
信頼と愛情を寄せている相手になでなでしてもらうと、本当に大丈夫になれるんだね。
感覚にすがって生きることは、人間けもの問わず共通しているよな。
実際「なでなで」は痛みを治癒する効果はまったくないけど、
心的感覚を和らげてくれるから痛みも半減。
誰もが癒しの存在が一人ぐらい必要なのだと。
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