とりあえず

2012.11.23

Seeking a Friend for the End of the World（中訳：末日倒數怎麼伴？）

筋☆3　エンタメ度☆2.5　音楽☆3　画面☆3.5　感動度☆3　思考度☆3.5

世界の終わりが訪れる日がくるとしたら、それまでに何をするべきなの？このエヴリデイファンタジーのSFものが教えてくれる。

大きな隕石が地球にめがけて衝突してくる。

それを阻止するスペースミッションが失敗し、隕石を回避不可能になったこの世界は三週後に壊滅する。

まず野性を縄かけるモラルが無用の長物になり、秩序が率先に崩壊し、やりたい放題。

街には暴徒化する人々が練り歩き、男女が夜な夜なパーティを興じ、快楽に溺れてセックス三昧。

猛者は犯罪を起こし、弱者は絶望感に駆られて自殺する世の中。カオス状態そのものだ。

主人公夫婦は、車で世界の終わりの予告をラジオを聞くなり、妻が発狂して車から降りて逃げ去った。

公共交通機関がストライクで麻痺し、最後のフライトを乗り損ねた主人公の隣人の若い女子は家族と最期を過ごせないことに落胆。

隣人の女は間違って自分のポストに投函された郵便を主人公に渡すと、昔の恋人から会いたいっていう手紙があった。

それで主人公と隣人の女は車に乗り、ロードムービーの展開になる。途中でいろいろあるが、男の恋人も女の家族も結局会えずじまい。

最期は二人がお互いの愛に気づき、一緒に終焉を迎える。

世界の終わりに何をするかという心理テストじみた問題をリアルに表象し、人間社会の真価を人々に問う作品。

世界の終わりが来たら、一番したいことって何って言ったら、

多くの人は会いたい人に会って、一緒に楽しく過ごしたいと思ってるんじゃないかな。

その人は、家族であったり、恋人であったり、友人であったり。

なるほど、「会う」ということは、我々人間にとって大事なものだと思う。それで、人が動くのだ。