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2011.11.30
Another Earth(中題:另一個地球;日本題:アナザープラネット、劇場未公開)
筋☆3 エンタメ度☆2.5 音楽☆3.5 画面☆4 感動度☆3 思考度☆4.5
SFものでEveryday Fantasy(現実生活に見合った設定を利用し、一部だけが架空の世界観)の類に属するもの。
ヒロインは或る日の夜接近中の「第二地球」を見入ってしまい交通事故を起こす。
過失殺人という人生の汚点を残し、台無しになった余生を送る。
せめて罪を償おうとヒロインは事故の遺族に接近、果ては恋仲になるが、
第二地球へのチケットを手に入れたことをきっかけに事故の張本人であることを告白。
そして全ての解決策は第二地球に秘められる。
短編小説を読んだような文芸的映像美が心地良くて、音楽にも力を入れている。
作中の空に浮かんだのは月、そして4年前までシンクロしていた「第二地球」。
設定は日常身近なものなのに、とにかく奇抜だがわかりやすく、そして、何よりも考えさせられる。
そういう頭の体操が目的で作られた映画だと思わせるぐらい。
映像全体のカメラワークに多用する素人ぽいぎこちないズームインは、
機械的で、どこからの観察的な眼差しで見られてる無機質さを見事に表現した。
観客に不安の気持ちを募らせ、
どんな結び方をするかって観ながらついつい頭の中でいろんな可能性が浮かんでしまう。
下手なサスペンスより、頭を程良く動かすにはこっちのほうが全然いいと思う。お勧めです。
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